スキンケアでよく耳にする「ビタミンC」。でも、「ビタミンC誘導体」という言葉もよく聞きませんか? これらがどう違うのか、そして肌にどのように効くのか気になりませんか?
こちらの記事では、ビタミンCとビタミンC誘導体の違いをわかりやすく解説しながら、どちらを選べばいいのかを説明していきたいと思います!
ビタミンCは肌にどのような効果をもたらすの?

「ビタミンC」と言われてどのような肌に対する効果が思い浮かびますか? 実は「ビタミンC」は、肌に対してたくさんの働きをしてくれる成分なんです。
- 抗酸化作用
紫外線やストレスによるダメージを軽減。 - コラーゲン生成促進
肌のハリや弾力を保つサポート。 - シミ・くすみの改善
メラニンの生成を抑制し、透明感のある肌に。
といったような働きをします。
ビタミンCは、食べ物から摂取することもできますが、食事から摂った栄養は、生きるのに必要な臓器から先に栄養を摂取してしまいます。もし、肌に効果を発揮させたいのなら化粧品でお肌に直接つけたほうが、食事やサプリメントでビタミンCを摂るより効果的!になります。
「ビタミンC」と言っても、いろんな種類の成分がありますので、まずどんな成分があるのか説明していきます。
ビタミンCの種類
成分に含まれるビタミンCは、大きく分けて「ピュアビタミンC」と「ビタミンC誘導体」に分けられます。「ピュアビタミンC」と「ビタミンC誘導体」の違いについてそれぞれお話ししていきたいと思います。
ピュアビタミンCとは?
ピュアビタミンCはその名の通り、「生のビタミンC」なので肌に塗った瞬間に効果を発揮してくれるという特性があります。ただし、ピュアビタミンCには以下のような弱点があります。
- 壊れやすい
「ピュアビタミンC」は非常にデリケート。水、空気、光、熱、酵素など、いろんなものに触れて壊れてしまいます - 浸透しにくい
「ピュアビタミンC」は水溶性なので、皮脂膜で覆われている肌表面になじみにくく、浸透させることが難しい性質があります
しかし、最近では、壊れにくいピュアビタミンCも開発されているそうです。
約20年間ビタミンCの研究を続けているロート製薬では、ピュアビタミンCを安定して製剤の中に配合し、効果そのままに皮膚に浸透させることに成功しています。
長年の研究により、ピュアビタミンCを安定的に配合&皮膚に浸透させることに成功!
引用元:ROHTO
効果があることが分かっている一方で、扱いが大変難しいのがピュアビタミンCです。
まず、スキンケア製品の製剤の中にピュアビタミンCを安定して配合させるためには、成分の組み合わせや量などに、技術や工夫が求められます。
そして、ピュアビタミンCは水溶性で肌になじみにくい性質のため、肌に浸透させるための技術や工夫も必要になります。
ロート製薬では、約20年間ビタミンCの研究を続けており、ピュアビタミンCを安定して製剤の中に配合し、効果そのままに皮膚に浸透させることに成功しました。
これはロート製薬ならではの技術で、ビタミンCに関する特許も数多く出願しています。
ビタミンCの成分名は「アスコルビル」「アスコルビル酸」です。
ビタミンC誘導体とは?
一方、ビタミンC誘導体は、ピュアビタミンCの分子構造の一部を別に置き換えて壊れにくくしたものです。ピュアビタミンCの不安定さを解決し、肌に浸透しやすくなっています。
肌に塗ると酵素によってビタミンCに変換され、以下のようなメリットを発揮します
- 肌への浸透性が高い
- 安定性が向上し、長期間効果を維持できる
- 刺激が抑えられ、敏感肌でも使用しやすい
ただし、ビタミンC誘導体は、効果を発揮するのに時間がかかるというデメリットもあります。優しく緩やかに効いてくるビタミンCと考えればわかりやすいと思います。
ビタミンC誘導体は、主に3つのタイプに分類されます。それぞれの特徴を見てみましょう。
ビタミンC誘導体の種類
ビタミンC誘導体は大きく分けて、「水溶性ビタミンC誘導体」、「脂溶性ビタミンC誘導体」、「両親媒性ビタミンC誘導体」に分類されます。
① 水溶性ビタミンC誘導体
水に溶けやすいタイプで、肌表面に素早く作用します。特にニキビや毛穴の改善、皮脂の抑制に効果的です。
- リン酸アスコルビルMg
- リン酸アスコルビルNa
- 3-O-エチルアスコルビン酸
- 3-グリセリルアスコルビン酸
- ビスグリセリルアスコルビン酸
即効性があるというメリットがありますが、乾燥肌や敏感肌には刺激を感じることがあるというデメリットがあります。さっぱりとした使い心地です。
② 脂溶性ビタミンC誘導体
油に溶けやすいタイプで、肌の奥深くまでじっくり浸透します。乾燥肌や敏感肌の人にもおすすめです。
- テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)
- ステアリン酸アスコルビル
- パルミチン酸アスコルビル
低刺激で保湿力が高く持続性があるというメリットがある一方、即効性は水溶性に比べて劣るというデメリットがあります。しっとりとした使い心地。
③ 両親媒性ビタミンC誘導体
水にも油にもなじむタイプで、浸透性と即効性を兼ね備えていて、エイジングケアに最適です。
- パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na(APPS)
- ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸
- 3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸
浸透力が非常に高いというメリットがありますが、安定性が他のタイプに比べやや低いというデメリットがあります。水溶性と油溶性の成分の特性をあわせ持っています。
ビタミンCの肌への具体的な効果
ビタミンCとビタミンC誘導体のどちらも、肌に多くの良い影響をもたらします。それぞれの主な効果を簡単に表にまとめました。
効果 | ピュアビタミンC | ビタミンC誘導体 |
---|---|---|
抗酸化作用 | ||
コラーゲン 生成促進 | ||
シミ・くすみ 改善 | ||
即効性 | 高い | 低い |
肌への浸透性 | 低い | 高い |
安定性 | 不安定 | 安定している |
結論としては、普段のスキンケアでは「ビタミンC誘導体」を選ぶのがおすすめです! ニキビや毛穴悩みのある方は、ピュアビタミンCを肌状態に合わせて使いましょう。
ビタミンCを選ぶときのポイント
ビタミンCを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
- 肌質に合ったタイプを選ぶ
-
ニキビや毛穴対策には、ピュアビタミンCか水溶性タイプのビタミンC誘導体を、乾燥肌・敏感肌の方は、脂溶性タイプのビタミンC誘導体を選びましょう。
- 信頼できるブランドや製品を選ぶ
-
成分表示をしっかりと確認をし、自分の肌質に合わせたビタミンCを選びましょう。例えば、水溶性ビタミンCの中で「リン酸アスコルビルMg」は、身体の中で分解されやすい性質があり、「3-O-エチルアスコルビン酸」は、分解を必要とせず、そのままの状態ですぐに「ビタミンC」の効果を発揮してくれるのでおすすめです。
- 高濃度=良いではない!
-
初心者には低濃度(5%程度)の製品から始めるのが安全です。肌質や肌状態によっては、高濃度のビタミンCは刺激を感じる人もいるかも。
ビタミンCを使うときのポイント
ビタミンC誘導体の効果を最大限に引き出すためには、正しい使い方が大切です。以下のポイントを押さえておきましょう。
- 洗顔後すぐに使用
化粧水のように肌に浸透させます。 - 夜に使うのがおすすめ
紫外線に弱い成分もあるため、夜のケアで使用するのが安心です。 - 保湿ケアを忘れずに
乾燥を防ぐために、保湿クリームと併用しましょう。
まとめ
ビタミンCとビタミンC誘導体には、それぞれ特有の特徴と効果があります。初心者には安定性と浸透性に優れたビタミンC誘導体が特におすすめです。
あなたの肌にぴったりのスキンケアアイテムを見つけて、透明感あふれる美肌を目指しましょう!

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